検診、早期発見の大切さ ポスターや動画で発信

10月は乳がん啓発月間

10月の「乳がん啓発月間」に合わせ、「ピンクリボン運動」に取り組む赤尾商事の赤尾社長(前列中央)や社員

高崎の赤尾商事(赤尾佳子社長)は乳がんの早期発見、早期診断、早期治療の大切さを伝える「ピンクリボン運動」を応援しょうと、今月から同社が運営するガソリンスタンド18カ所に検診を呼び掛けるオリジナルポスターを掲示している。セルフスタンドの計量機モニターでは約30秒の啓発動画も放映し、その重要性を広くPRしている。

「女性が活躍する会社」をビジョンに掲げる同社は2020年秋から毎年、10月の「乳がん啓蒙月間」に合わせピンクリボン運動を展開している。初年は、乳がんと闘う母子を描いた絵本約60冊を県内の病院や図書館へ寄贈。2021年以降はオリジナルポスターや社員のインタビューを収録したオリジナル動画、ラジオCM、デジタル広告(サムネイル)などを制作し、同運動を社内外に向けて積極的に発信してきた。

今年はオリジナルポスターと啓発動画を通して、乳がん検診や治療の大切さを訴えている。女性の横顔のシルエットと共に、「乳がん検診に行く日。今日必ず決めて下さい」「『いつか』じゃなくて『今』行こう。」の2つのキャッチコピーが添えられたポスターを手掛けた同社企画部の関口記代さん(46)は、「シンプルなメッセージに、自分への戒めも込めました。ポスターを目にし、一人でも多くの方が検診を受けてくれたら嬉しいです」と期待を寄せる。一方、啓蒙動画では受診を迷っている女性を後押しする男性のやり取りが、約20秒間収められている。

啓発活動に加え、同社は希望する女性社員の検診費用を全額負担するなど継続的な支援も行う。現在、20~60代まで9割近くの女性社員が検診を受けるようになった。同社営業部の佐藤紗那さん(24)は、「入社4年目ですが毎年、受診しています。お陰でセルフチェックも欠かさずするようになりました」と笑顔を見せる。一連の取り組みは今年で4年目を迎え、同社の男性社員の意識も年々向上。入社2年目の上田逸斗さん(23)は「女性の活躍が進み、女性が健康であれば男性もより働きやすい環境になります。知り合いにも積極的に検診を勧めるようになりました」と話す。

赤尾社長(61)は、「乳がんについて、広く深く知ってもらうことが大切です。社内の意識を高めながら、対外的な啓蒙活動も地道にコツコツ続けていきたいですね」と力を込める。なお、啓発動画は同社が運営するセルフスタンドで今月末まで視聴可能だ。同社( 027-323-4884 )へ。  (中島美江子)

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