全盲の彫刻家・三輪さん個展

谷川俊太郎さんと共作絵本原画など約30点
前橋の画廊翠巒、あす9日から

《水色の地面》三輪途道

前橋の画廊翠巒であす9日から、下仁田在住の全盲の彫刻家・三輪途道さんの個展「かべとじめん+」が開かれる。詩人谷川俊太郎さんとの共作絵本「かべとじめん」(メノキ書房)の原画のほか、近新作を展示する。

メノキ書房が2022年、三輪さんをモデルにした「みえなくなった ちょうこくか」を出版した際、帯の言葉を谷川さんが引き受けてくれた縁から、三輪さんとの共同制作を打診。今秋、谷川さんの一行詩と三輪さんのレリーフ作品による詩画集「かべとじめん」が誕生した。目の病気で視力を失った三輪さんは触覚を頼りに粘土を象り、クレヨンやパステルで彩色。完成したレリーフ18点に谷川さんが詩を寄せた詩画集は、二人の才能が共鳴し合う珠玉の一冊になっている。

《かべと座布団》三輪途道

今展では原画の彫刻レリーフ18点と、三輪さんの脱乾漆による近・新作約10点を展示。同画廊の梅津宏規社長は「三輪さんの放つエネルギーに触発され、谷川さんの言葉が生まれました。レリーフと詩に込められたメッセージを会場で感じてもらえたら嬉しい」と話す。10日午後2時から参加無料の朗読会とお茶会を行う。同画廊(027・223・6312)へ。

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