どうしていますか?非常食

ローリングストックで備えよう

元旦に起きた能登半島地震では、いまだ多くの人が避難生活を続けている。「群馬でも大きな地震や災害が起きたら」と不安に思った人も多いはずだ。水やアルファ化米、備蓄用栄養補給スープなど非常食を扱っている群馬の企業に商品を紹介してもらった。          (谷 桂)

「ローリングストック」とは?
食品を少し多めに買い置きし、賞味期限を確認して古いものから消費し、消費した分を買い足す。常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つ方法。(農林水産省HP参照)

備蓄水
カインズ(本社:本庄)

室戸海洋深層水100%使用した5年間長期保存可能な飲料水

災害時、一番重要なのが水。水なしに人は生きられない。農林水産省は、1人当たり1日3㍑×最低3日分=9㍑以上を備えることを推奨する。通常のペットボトル飲料水は、賞味期限約1~2年だが、約5~10年間の長期保存が可能な「備蓄水(保存水)」もある。

ホームセンター大手のカインズ(本社・本庄市)では、地震直後の今年1月1~7日の備蓄水(保存水)の売上げ額が、昨年同週と比べて、約11・5倍の伸びになった。同社は、備蓄水について、使っただけ新しく買い足す「ローリングストック」をすすめる。さらに「賞味期限を過ぎたものも、洗面や手洗い、歯磨き、トイレ用など生活用水に活用できますので、慌てて処分しなくても大丈夫です。水道管の破損による断水リスクも考えて、飲料水、生活用水など、十分な水の備えをしてはいかがでしょう」と話している。
■カインズ
県内29店舗
https://www.cainz.co.jp/

アルファ化米
希望(のぞみ)食品(本社:藤岡)

「五目豆ご飯」を利用したアウトドアレシピ

お湯や水を加えるとご飯になる乾燥米飯「アルファ化米」。藤岡市の希望食品では、県産など国産米に味付けをして炊き上げ、急速乾燥させた商品を製造している。

調理はパッケージを開けて、スプーンを取り出し、袋に直接お湯を注ぐ。熱湯で15分、水でも60分待つだけで、おいしいご飯が出来上がる。5年の長期保存ができて、生米よりも軽く、持ち運びに便利。備蓄だけではなく、アウトドア飯にも最適だ。味は、ひじき、五目、菜飯、わかめ、カレー、ガーリックトマト、白飯、玄米、白粥、梅粥の全10種類と豊富。アレルギー28品目不使用な上、お粥は高齢者や災害弱者にも対応。東日本大震災を契機に設立した同社は、グループの社会福祉法人青和会が製造を担当し、障害者の自立支援も担う。黛勇気部長は、「日常時も非常時も使える『フェーズフリー』商品です。自治体にも採用されていますので、お気軽にご利用ください」と呼び掛ける。

ひじきご飯やわかめご飯、白粥など全10種が揃う

■希望食品
藤岡市上落合137・4
https://www.nozomi-f.jp/
ららん藤岡、イオンモール高崎 ぐんまるしぇ、通販など。

備蓄用栄養補給スープ ライフスープ
ベジタルアドバンス(本社:前橋)

粉末をカップに入れて、熱湯を注ぐだけ

水や主食の次に必要になってくるのが、ビタミンやミネラル。災害備蓄食の開発や販売をするベジタルアドバンスは、ライオンが描かれたかわいいパッケージの備蓄用栄養補給スープ「ライフスープ」(7食入・税込1620円)を企画提供する。粉末をカップに開けて、お湯を注いでかき混ぜる(水でも可)と、あたたかいクリーム色のスープに。スッと体に入るナチュラルなコンソメの味わいだ。鉄、各種ビタミン、葉酸、カルシウムが簡単に摂取できる上、食物アレルギー28品目不使用なので、子どもも安心。防災製品等推奨品証や日本災害食認証取得。動物由来の成分を含まないヴィーガン用あり。

災害備蓄管理士と防災士の田口勇夫社長は、「軽くて、省スペース、5・5年長期保存できる備蓄に最適な食品です。ピラフやリゾットに応用してもおいしいです。ビタミン不足による健康二次被害を防ぐために、ぜひご用意ください」と呼び掛ける。通販が中心だが、同社の玉村オフィスでも販売する。

「誰でも食べやすい味にこだわりました」と田口社長

■ベジタルアドバンス
玉村オフィス
玉村町角渕4394
https://www.vegitaladvance.com/
玉村オフィスまたは各種通販

掲載内容のコピーはできません。