カードゲームで「カーボンニュートラル」を考える

ワークショップに企業や行政関係者ら約30人 前橋

2人1チームとなってカードゲームに挑戦する参加者たち

国が2050年までに進める「カーボンニュートラル」(CO₂排出量実質ゼロ)について考えてもらおうと、群馬県は先月1日、前橋市の「ぐんま男女共同参画センター」で県内事業者向けのカードゲーム「2050カーボンニュートラル」ワークショップを開いた。企業や行政関係者ら約30人が参加し、カードゲームを通して脱炭素化への理解を深めた=写真。

ワークショップは、中小企業の省エネや脱炭素化をサポートする「一般社団法人ぐんまカーボンニュートラル推進会」(赤尾佳子代表理事)と連携して企画した。カードゲームは、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの必要性が学べるシミュレーションゲームで、県内の企業や自治体、大学など各地で開催されている。

当日は同ゲーム公認ファシリテーターの黒岩大樹さん(35)の指導の下、参加者が2人1チームとなってゲームを展開。「電力会社」「環境NPO」「金融機関」「政府」「食品メーカー」など12の組織に分かれ、「断熱住宅の設計」「消費エネルギー量の見える化」などカードに書かれた目標をクリアしながら、カーボンニュートラルの意義や重要性を学んだ。参加した三恵技研工業営業部の高田明香さん(41)は、「何から始めたら良いか分からなかったのですが今、自分たちに出来ることや難しいことが良く分かり、とても勉強になりました。多くの気付きが得られたので、社内向けの研修に導入出来ないか上司に提案してみたいです」と笑顔で語った。

企画した県グリーンイノベーション推進課の担当者は、「脱炭素化への取り組みを『自分事』として捉えてもらえる機会になったのではないでしょうか。今後もカーボンニュートラルの実現に向け、県内企業の皆さんと情報共有できる環境作りを進めていきたい」と話す。

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