群馬の方にこそ「創作こけし」を知ってもらいたい(vol.16)

地域おこし協力隊リレーコラム 地域の魅力を発信!
県内で活躍する「地域おこし協力隊」が日々、取り組んでいる活動や地域の魅力、おすすめのスポットなどを紹介します。不定期連載。

※地域おこし協力隊って何?
2009年、国の事業として創設された「地域おこし協力隊」は、都市部で暮らす人が人口減少や高齢化が進む過疎地域などへ移住し、地方公共団体の委嘱を受け最大3年間の任務中に様々な地域活性化事業に従事。その地域での起業や定着に向けて、必要な知識を学ぶ。県内では、20市町村で108人(2021年4月1日現在)が活躍中だ。農業や林業、製造業などに携わるほか、SNSでの情報発信や特産品開発、イベント企画運営、住民生活支援など、活動は多岐にわたる。なお、県内の隊員の活動情報はポータルサイト(https://chiikiokoshi-gunma.jp/)で発信中!


研修先の一つである卯三郎こけしで、木工ろくろを教えていただいている様子。木工ろくろ用の刃物は売っていないので、自分で製作するところから始まります

皆さまは、群馬がこけしの生産量日本一ということをご存知でしょうか。確かな技術を必要とする群馬の伝統工芸品でありながら、案外しっかりした販路。それが、ものづくりを一生の生業にしたいと考えていた私が、渋川市の「創作こけし技術継承」の地域おこし協力隊に応募した理由です。

群馬県知事賞をいただいた創作こけし「いつかの夢」。クジラをモチーフに作りました

群馬の中でも渋川地区には多くの工房があり、その多くの先生方に技術を教えていただける幸運に恵まれました。先生方と渋川市のサポートのおかげで、毎年県庁で行われている「全群馬近代こけしコンクール」では群馬県知事賞受賞をいただくことができました。コンクールには、どなたでも参加できる一般の部があるので、興味のある方はぜひご参加ください。

渋川に来て1年半を過ぎた現在の活動は、引き続き、こけし製造技術を学びながら、インターネットでオリジナルこけしの販売、そして独立後のための商品開発に力を入れています。

創作こけしをより多くの方々に知ってもらうために、今までになかったこけしを意識して製作しています。合わせて、こけしの製造技術を応用した照明器具や文房具などの実用品の試作も進めています。

群馬のこけしには様々なデザインがあるので、地域産業を知る意味でもお気に入りのこけしを探してみてはいかがでしょうか。また、渋川市内でこけし絵付け体験のイベントも行っているのでオリジナルのこけしを作るのもいいかもしれません。

渋川市のおすすめ

①創作こけし
群馬のこけしには決まった形がありません。こけし作家たちが、思いを込めたこけしを日々作っています。昔ながらのおかっぱ頭のこけしから、キャラクターこけしまで色々なこけしがあります。

②渋川駅前プラザ
2階の渋川創作こけしギャラリーには、たくさんの創作こけしが常設展示されていて、こけしの絵付け体験をすることもできます。1階のお土産販売コーナーではこけしの販売も行っています。

渋川市 地域おこし協力隊 大野 雄哉

1986年生まれ。東京都出身。ギター製造業や庭師を経験後、2019(令和元年)年9月から渋川市地域おこし協力隊に着任。創作こけしの技術継承のために、こけし作りを学ぶ。創作こけしの可能性を広げ、知名度を上げることを目標に活動中

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