さかな屋 ゆう(前橋市)

三陸から直接仕入れる鮮魚店オープン

仕入れたてのマダラを手に、ほほ笑む店主の高橋さん

大きなサバやマダラ、ホタテ、タコ、イカなど新鮮な魚介類を販売する「さかな屋ゆう」が、前橋市の大利根ショッピングセンターに先月オープンした。生の魚に加え、味噌煮やタラのパテなど和洋様々にアレンジした総菜も充実。さらに、飲食スペースや海産物加工品のコーナーも併設する。

三陸直送の新鮮な魚介

「生まれ育った住宅団地ににぎわいをもたらしたい」と、地元大利根町の高橋裕貴さん(31)が岩手や宮城など三陸沿岸の漁師や現地の鮮魚店から問屋を通さずに仕入れ、店頭に並べる。三陸の魚に注目したのは10年前、岩手県大槌町に行ったのがきっかけだ。当時、船舶工学を学ぶために、東京海洋大海洋工学部に在学していた高橋さんは、大学の先輩から誘われ、東日本大震災の被災地に花火を打ち上げるボランティアとして赴いた。現地で様々な手伝いをするなかで、「ふるまってもらった魚がおいしくて、骨までしゃぶって食べていた」という高橋さんは、「三陸に特化した魚屋をやりたい」と決意。大学卒業後2年半、鮮魚店で修行し、マグロの解体ショーができるまでに腕を上げた。

「コロナ下でしたが、三陸の漁師らに応援をもらい開店にこぎつけることができました」店舗は、地元の台所として最近活気づいてきたショッピングモールの一角に。コンセプトは、三陸魚の豊富な種類と、それらを使った様々なおいしい食べ方を多くの人に知らせること。

高橋さんは、「お客さんから、『こんな魚、知らなかった。おいしいね』と言われるととても嬉しい。食卓の『お魚偏差値』をもっとアップさせたい」と意気込む。       (谷 桂)

■鮮魚各種のほか、ホタテグラタン、タラのパテなどの総菜も販売。
※食品トレー不使用。持ち帰り用の容器や袋は各自持参

■さかな屋ゆう
前橋市大利根町1-38-2/午前11~午後8時/月曜定休
℡027-212-9027
インスタグラム  @sakanaya.yu

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