晩秋の口福 [朝晩が冷え込む日もあり、晩秋へと駆け足ですね…]

総局長日記タイトル画像

朝晩が冷え込む日もあり、晩秋へと駆け足ですね。まもなく、からっ風の季節。新型コロナウイルスの感染状況は群馬県内でも小康状態ながら、くれぐれもご自愛ください。

群馬でのサバイバル、じゃなかった単身自炊生活も1年余。この時期は出勤前に「鍋」を仕込むのが日課です。といっても、水の入ったペットボトルに細長く切った昆布を放り込んでおくだけ。帰宅後には手抜き「昆布だし」が待っています。

ポイントは「水」。群馬は水道水も十分おいしいけれど、なんと言っても名水の宝庫。「名水の里天神(川場村)」や「箱島湧水(東吾妻町)」、関越道は谷川岳PA(下り)の「谷川の六年水(みなかみ町)」など、立ち回り先で休日の早朝、持参したペットボトルにくみためています。

心身ともヘトヘトになって帰宅しても、常備している豆腐を昆布だしで煮立て、ネギも加えて熱々をポン酢に取れば、ビールが止まらん。余力があって閉店間際のスーパーに滑り込みセーフならば、白菜やキノコ、大根、ホウレン草も買い足します。タラやカキ、鶏もも肉、豚しゃぶ用ロース……。気分次第で目につく食材(運良く値引きならばラッキー)を投じると、バリエーションは無限大。

あらかた具をさらっただし汁をしょうゆと酒で整え、うどんやおっきりこみを投じたり、水洗いしてぬめりをとった残りご飯と溶き卵で雑炊にしたり。だし汁でタマネギや肉、根菜類を煮てカレールーを溶けば、立派な和風カレーに。ああ、単身赴任もまた楽し!

(朝日新聞社前橋総局長 本田 直人)

掲載内容のコピーはできません。