1983年 [群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」が2月22日に誕生30年を迎え…]

群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」が2月22日に誕生30年を迎え、前橋市で記念イベントが開かれました。現在のぐんまちゃんは、実は2代目。初代は1983年の「あかぎ国体」のキャラクターとして誕生しました。その国体の前後に、上越新幹線(82年開通)や関越自動車道などの交通網が整備され、群馬の経済状況も変化していきました。当時、私は小学生。校舎の窓から新幹線が走る姿を見て感動したものです。オイルショックからバブル経済への転換期。未来への希望に包まれた時代だったと記憶しています。

1983年といえば、NHK朝の連続テレビ小説「おしん」が放送され、平均視聴率52・6%、最高視聴率62・9%という圧倒的な記録を出しました。高校野球では選抜でパワー野球の徳島・池田が夏春連覇を達成。夏の甲子園で大阪・PL学園が桑田真澄選手、清原和博選手の1年生コンビの活躍で優勝しました。9月には大韓航空機撃墜事件が発生。

当時の首相は群馬選出の中曽根康弘氏でした。10月にロッキード事件・丸紅ルートの一審で、田中角栄元首相に懲役4年、追徴金5億円の判決。12月に実施された衆院選で、自民党が大敗し、新自由クラブとの連立政権ができました。東京ディズニーランド開園もこの年でした。

こうした激動の年に創刊した「朝日ぐんま」が3月15日発行号で休刊となります。40年にわたり、地域の情報を伝え続けてきました。スタッフのみなさんの尽力に敬意を表します。そんな「仲間」の存在がなくなるのはとても残念ですが、朝日新聞群馬版では引き続き、全力で、群馬の姿を照らし続けてまいります。

あかぎ国体冬季大会スケート・アイスホッケー競技会の開会式=1983年1月撮影

(朝日新聞前橋総局長 八木 正則)

 

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