ぐんま道の駅トピックス

群馬には関東6県で最も多い32の道の駅がある(10月5日現在)。移動の途中に立ち寄るだけでなく、旬の生産物や土産を買ったり、ご当地グルメを楽しんだり施設で遊んだりと、観光やレジャーに欠かせないスポットになっている。
今週は、道の駅「中山盆地」に先月オープンし、カフェやフードファクトリー、災害用備蓄倉庫などを整備した「たかやま未来センターさとのわ」と、にぎわいを安定的に創出し道の駅ランキングで全国1位を獲得した「川場田園プラザ」、来年3月、国道17号上武道路沿いにグランドオープンする「まえばし赤城」など、県内の道の駅に関するトピックスを紹介する。

道の駅 中山盆地・たかやま未来センターさとのわ
吾妻郡高山村中山2357-3  TEL:0279-25-8833
ホームページ:takayama-satonowa.jp
インスタグラム:satonowa_takayamamura

カフェやラウンジで自由に交流

渋川伊香保インターから30分。自然豊かで「たからのやま たかやま」のキャッチフレーズを持つ高山村。その道の駅「中山盆地」にカフェやフードファクトリーに加え、交流や活動できるラウンジ、イベント広場などが入った交流施設「たかやま未来センターさとのわ」が先月オープンした。4年前に高山村の若者を中心にした「たかやま未来カイギ」が行われ、「一人ひとりが次世代を想い、100年先も住み続けたい持続可能な村に」と提案されたことが基になっている。

入口すぐにあるのが、「さとのわカフェ」。村特産のビーツや枝豆、キノコなどの食材をふんだんに使ったピザ、さらにトウモロコシやサツマイモ、ミルクたっぷりのジェラート、その他に手作りスープやご飯ものなどを提供する。「新鮮でおいしい野菜を使った、見た目も鮮やかな優しい味」が人気を呼び、オープン以来お客が絶えない。

高山村産の食材を中心に、ピザやジェラートなどが楽しめるオシャレなカフェ。キッズスペースもあるので子連れでも楽しめる

カフェの野菜は、1階の農産物加工場「さとのわフードファクトリー」で加工されたものも使用する。生産者がこだわって作ったにもかかわらず、見た目が理由で今までは廃棄されていた野菜をここで加工することで、新たな需要や販路が広がったという。

規格外農産物を加工して、商品開発をする農産物加工場フードファクトリー

さらに、村民の暮らしや働き方、観光、移住に関わるのが、「さとのわラウンジ」。村民が寄贈した本や観光案内、移住情報も棚に置かれ気軽に閲覧できるコーナーや、ワーキングスペースや個人ワークブースもある。その隣りにはフリーWi-Fiや複合機もあるので、訪れた人の仕事や学習の場としても活用されている。「仕事で利用する人はもちろん、特に目的がなくてもぶらっと寄ってほしい。夕方は中学生が自習しにきます」と同村地域振興課さとのわ分室の後藤政樹さん。また、寄贈絵本もあって読み聞かせや催しもできる階段状のイベントスペース「だんだん広場」、仲間と料理が作れるシェアキッチンも整備され、多面的な利用ができるように。ほかにも、有事の際の食料や災害対策用品を確保するための災害用備蓄倉庫も整備され、地域センターとしての役割も担う。

観光案内や情報発信、村内外の人の交流や活動の場がラウンジ。シェアキッチンもあるので活動が広がる。Wi-Fiや複合機(コピーは有料)、個人ブースもある

同課の武田和也さんは「さとのわは、村の内外の方が、自由に利用できる施設になっていますので、この機会に高山村に来て楽しんでほしい」と呼び掛ける。

ピザのメニューには、「ビーツなサラダ(Sサイズ850円)」、「高山みそときのこ(同850円)」、「えだまめコーン(同750円)」など特産品を生かしている。ジェラートも「とうもろこし」、「さつまいもミルク」、「梨シャーベット」、「高山みるく」など種類が豊富。シングル350円、ダブル450円(全て税込)

道の駅 川場田園プラザ
利根郡川場村萩室385  TEL:0278-52-3711
ホームページ:https://www.denenplaza.co.jp/
フェイスブック:https://www.facebook.com/denenplaza/

満足度の高さで全国ナンバー1に!

広々とした園内は緑が豊富で、遊歩道や池もある

最も満足度の高い道の駅を決定する「じゃらん 全国道の駅グランプリ2022」で、「道の駅 川場田園プラザ(以下、川場)」が全国ナンバー1に輝いた。2020年からはじまった同グランプリだが、「川場」は今回初のトップ10入りで初の1位を獲得した。

「川場」は1996年開設。6万㎡の広大で自然豊かな敷地には、地場産の新鮮な野菜や果物を販売する「ファーマーズマーケット」や、ソーセージ、チーズ、ヨーグルト、ビール、パンなどの加工・販売所、地元の厳選された商品を集めたギフトショップ「カワバプレミア」に加え、地産品をいかしたレストランやそば処、体験工房など15店舗が点在。遊戯施設やブルーベリー園など屋外レジャーも充実し、来場者の7割がリピーター、年間約200万人が訪れるという、人気の道の駅だ。

同駅を運営する田園プラザ川場の永井彰一代表取締役社長は「お客様の満足を一番に考え、笑顔で『また来たいね』と言ってもらえる施設を追求してきた結果が評価され、非常に嬉しい。1日遊べて楽しめる場所として、時流に合わせたメニュー開発をこれからも絶えず続けていきます」と喜びを語る。

「川場」の躍進について「関東・東北じゃらん」の西尚子編集長は、「川場でしか味わえない独自のグルメが魅力。園内のブルーベリー食べ放題などエンタメ性もある。コロナが落ち着き、首都圏や近郊の人が遠出をするようになってきたことも要因では」と分析する。

県産ハチミツ(百花蜜)、三温糖、国内の牛から搾乳した生乳による生クリームをふんだんに使用した濃厚な「プレミアムヨーグルト」(350g、税込1800円)は、「カワバプレミア」で通年販売

 

川場産のリンゴ「紅玉」を使用した「紅玉のアップルパイ」(税込550円)は、パイ生地に生クリームを練り込む。「カワバプレミア」で10月中旬から販売開始(期間限定)

 

「原木舞茸天せいろそば」(税込1420円)は、歯ごたえがよく香り高い県産の原木舞茸を使った天ぷら付きのそば。10月中旬から数量限定で提供。「そば処 虚空蔵(こくぞう)」で味わえる

👑じゃらん 全国道の駅グランプリ2022👑
リクルート(東京)の発行する旅雑誌「じゃらん」が今年3月、20~50代の男女を対象に行ったインターネットによるアンケート企画。北海道と沖縄を除くエリアの道の駅のうち、『じゃらん』本誌企画などでベスト10に入った計66施設を選択肢として設定し、過去3年以内に利用経験のある施設の中から「満足した、良かった」道の駅を3つまで選択してもらった。その結果、川場が満足率(満足者数÷利用経験者数)90.5%と最も高い割合となった。ちなみに2位以下は、上品の郷(宮城県)、あ・ら・伊達な道の駅(同)、伊東マリンタウン(静岡県)、なみおかアップルヒル(青森県)の順。群馬では川場のほか、ららん藤岡が6位にランクイン。

 

道の駅 まえばし赤城
ロードステーション前橋上武   TEL:027-290-1511
ホームページ:https://rsmj.co.jp/

来年3月グランドオープン!

前橋市北部の国道17号上武道路沿いに来年3月、県内33番目となる道の駅「まえばし赤城」(前橋市田口町36)がグランドオープンする。現在建設中だが、2階建てのメインとなる建物はほぼ完成した。

総敷地面積は約7万㎡で、約500台駐車可能だ。施設は農産物直売所と物産販売所を中心とし、県内の道の駅初出店となる、刺身や寿司などの海産物を取り扱う「前橋鮮魚センター」に加え、4店舗で構成されたフードコートや赤城産「福豚」料理を堪能できる地産レストラン、スイーツを中心にその場で製造販売する加工施設や地産地消カフェも誕生。

また、昭和の銭湯をコンセプトにした温浴施設がオープンする。男性湯はサウナと水風呂を完備。女性湯は寝そべって楽しめる「寝湯」のスペースが設けられる。さらに、屋外には芝生広場や遊具、BBQなどのアウトドア体験施設があり、道の駅全体を通して「買い物」「食べる」「リラックス」「遊ぶ」「体験」「学び・交流」の6つの楽しみ方ができるという。

運営を担うロードステーション前橋上武(前橋市)の担当者は「ここに来れば1日中楽しめる。日本一市民に愛される道の駅を目指して、多くの人に満足してもらえる施設にしていきたい」と意気込む。

ラウンジ(フードコート)のイメージパース

 

先月28日の伝達式では、国土交通省高崎河川国道事務所の青木崇光所長から山本龍前橋市長(右)に「道の駅」の登録証が手渡された=前橋市役所

 

 

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